緊急避妊の効果は、妊娠率および妊娠阻止率で評価されます。

妊娠率は、アフターピル(緊急避妊薬)を服用しても妊娠に至ってしまった割合です。 妊娠の可能性が非常に低い方(妊娠が成立するためには排卵時期における性交渉が必要です)が、万が一のために緊急避妊薬を服用したケースも含まれているため、真の薬剤の効果判定にはつながりません。
そのために、月経周期ごとの妊娠率を考慮した妊娠阻止率を算出しています。

ノルレボ法

妊娠率1.1% 妊娠阻止率85%
当院では、安全性、効果の両面から、ノルレボ法をお勧めしています。

服用方法

性交後72時間以内にレボノルゲストレル(Levonorgestrel)1.5mgを1錠服用します。

安全性・効果

安全性が高いだけでなく、吐き気や頭痛などの副作用も非常に少なく(悪心/2.8%)、ヤッペ法に比べて妊娠阻止効果が高い薬剤です。
妊娠率は1.1%程度ですが、排卵日付近の本当に危険な日に性交した場合、約15%が妊娠する可能性があります。

価格

レボノルゲストレル 13,000円(税込)/1回 服薬指導+お薬代

Yuzpe法(ヤッペ法)

妊娠率3.2% 妊娠阻止率57%
ノルレボが認可される前に行われていた緊急避妊法です。

服用方法

中用量ピルを2錠、その12時間後にもう2錠の服用が必要です。

安全性・効果

妊娠率は3.2%程度ですが、排卵日付近の本当に危険な日に成功した場合、約45%が妊娠する可能性があります。
安価ですが、吐き気や頭痛など、副作用があります。副作用と効果は無関係です。

注意点

  • 悪心(55.2%)・嘔吐(13.3%)が起きます。全く症状のない方もいらっしゃいます。
  • 約1週間から2週間後に、生理様出血が起きます。

監修

医療法人皓慈会 浅川産婦人科
理事長・院長 浅川恭行

経歴

1993年東邦大学 医学部卒業
1999年社団法人日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
2007年東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師(病院)
2007年日本産婦人科医会 幹事
2009年医療法人皓慈会 浅川産婦人科 理事
2017年医療法人皓慈会 浅川産婦人科 理事長・院長