2019/05/14 更新
低用量ピル(低用量経口避妊薬)は高い避妊効果を発揮しますが、残念ながらデメリットもあります。低用量ピル(低用量経口避妊薬)服用のメリット、デメリットの両方を十分に理解のうえ、服用することが大切です。
低用量ピル(低用量経口避妊薬)のメリット
- 女性主体の避妊が可能
- 低用量ピル(低用量経口避妊薬)を正しく服用することで高い避妊効果が期待できる
- 生理(月経)周期が規則的になる
- 生理(月経)の量が減ることで生理(月経)痛が軽くなる
低用量ピル(低用量経口避妊薬)のデメリット
- 医師による処方が必要
- 毎日の服薬が必要
- 服薬を初めて1〜2カ月ころにマイナートラブル(※)が起こりやすい
※ 吐き気、胸の張り、頭痛、下腹部痛 などがあげられます。また、まれに血液中に血のかたまりができて血流が悪くなる血栓症が起こることがあります。なお、低用量ピル(低用量経口避妊薬)を服用しても体重が増えることはありません。
低用量ピル(低用量経口避妊薬)の服用で乳がん、子宮がんは防げる?
最近の報告では、乳がんの発症率は、低用量ピル(低用量経口避妊薬)服用有無で差は見られません。また、子宮体がんは低用量ピル(低用量経口避妊薬)を服用することでその可能性は減少させることは明らかです。しかし、低用量ピル(低用量経口避妊薬)と子宮頸がんとの関連性は明らかではないとWHO(世界保健機構)は報告しています。
低用量ピル(低用量経口避妊薬)の服用を希望するかたには、定期的な検診をオススメしていますが、それは乳がんや子宮がんの早期発見、自分の身体を守るためにも必要なことだと思います。
監修
医療法人皓慈会 浅川産婦人科理事長・院長 浅川恭行
経歴
1993年 | 東邦大学 医学部卒業 |
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1999年 | 社団法人日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医 |
2007年 | 東邦大学医療センター大橋病院 産婦人科講師(病院) |
2007年 | 日本産婦人科医会 幹事 |
2009年 | 医療法人皓慈会 浅川産婦人科 理事 |
2017年 | 医療法人皓慈会 浅川産婦人科 理事長・院長 |